本書は伝説や伝承に登場する怪異の正体を古生物学の視点から考察する内容になっています。
ユニコーンやグリフィンなどの西洋のクリーチャーから天狗や鵺などの日本の妖怪まで計9体の怪異が紹介されています。
古代の人々が古生物の化石からどのようなプロセスで怪異を想像したのかが綴られています。もちろん、古代人と直接対話したわけでもないので可能性の一つとしての話ですが、どれも大なり小なり納得感はありました。例えばサイクロプスという1つ目の怪物はケナガマンモスの頭骨から想像されたのではないかというのはかなり可能性が高いように感じられました。
化石というわずかな痕跡から生き物を想像するのは今も昔も実はそんなに変わらないんじゃないかなと思います。現代では科学も発展して化石から高い精度で復元できているかもしれませんが、もしかしたら100年後から見た現代の復元された古生物は荒唐無稽な姿をしているのかもしれません。
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