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レタッチすることについて

僕が初めてカメラを買ったのは2012年の夏のことです。
ちょうど大学生になった年で、始めてたてのアルバイトで稼いだお金でカメラを買いました。
なぜカメラを買ったのかというと、あまり細かいことは覚えていませんが、幼い頃から風景を見るのが好きで「綺麗な景色を写真に納めたいなぁ」という漠然とした欲求があったからだったような気がします。
カメラを買ったはいいものの、当時の僕は「良いカメラ」さえあれば「良い写真」が撮れると思っていましたが、当然「良い写真」は撮れるはずもなく失望したことをよく覚えています。

転期が訪れたのはレタッチというものを知ったことです。
レタッチとは簡単にいうと写真の編集のことです。
露光量やコントラスト、色彩などを変えることで、自分の思い描いた風景を再現することができるような気がしました。

写真を撮る人の中には写真の編集は邪道だと考える方もいらっしゃるかと思います。
また、編集するにしても過度な編集は好ましくないと思う方もいるでしょう。
ただ、僕は基本的に「編集は好きなだけしていい」というスタンスです。
なぜか。写真に限らず創作物全般に言えることですが、過程よりも結果が全てという考えだからです。

例えば音楽を聴くときに、どのようにミキシングされているかをわざわざ気にして聴く人はいないと思います。「この曲はいい曲だけどミキシングをやり過ぎているからダメだなー」とはなりませんよね。
写真にも同じことが言えると思います。写真を一目見て「いい写真だな」と思ったのに、後からレタッチ有無や強弱を知ってその評価を変えるとしたら、それは非常にもったいないことだと思います。「いい写真だな」と思ったその感情が一番大事なことであり、レタッチの度合なんかは余分な情報でしかありません。

理想の一枚を生み出すためには手段を問わないという貪欲さこそが僕にとっての最も重要なマインドです。

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